塾講師直伝!集団指導の教え方8つの工夫!

指導方法

集団指導で複数の生徒に同時に教える時にはどのような点に工夫して教えたらよいでしょうか?

集団指導での教え方にお悩みの塾講師の方へ向けて、実際に学習塾で20年以上塾講師をしてきた経験から、生徒の理解度アップにつながる集団指導の教え方8つの工夫を紹介していきます。

集団指導の教え方8つの工夫とは?

集団指導のイメージ(現在は感染症予防対策を行った上で授業を実施)

集団指導では、アルバイトをする塾によって生徒の人数は異なるものの、一般的に10名から多くて30名までの生徒を担当するのが主流です。複数の生徒に対して同時に授業を行うため、説明の仕方・ホワイトボードや黒板の書き方・授業の進め方など教え方に工夫が必要です。集団指導ではどのような点に工夫して教えるのが良いのか、塾講師のアルバイトが知っておきたい8つの工夫を具体例を挙げて紹介していきます。

集団指導 指導の工夫①

板書案は写す生徒のノートをイメージして作る

「板書案」とは、実際に塾講師がホワイトボードや黒板に書いて説明する内容を事前に準備して作成するものです。アルバイトする塾によっては、塾指定の書式を使って板書案を準備することもあります。また、説明や質問する内容も事前に想定して書くこともあるようです。

塾指定の書式を使用しないで板書案を作成してもOKな場合は、生徒が実際に使っているようなノートやルーズリーフに板書案を作成するのが良いでしょう。塾講師がホワイトボードや黒板に書いた内容を生徒がどのように書き写すか、写した内容をイメージしながら板書案を作成することができます。

もちろん生徒一人ひとり書く文字の大きさは異なるので100%正確ではないかもしれませんが、一行に書く文字数、縦の長さや横の幅などをイメージしながら板書案を作ることで、塾講師の意図するように生徒がノートに書き写すことができるようになります。特に小学生や中学生の場合はホワイトボードや黒板に書いた内容をそのままノートに書き写すことが多いですので、授業後に見直しや復習がしやすくきれいで使いやすいノートになります。

板書案を生徒が書き写すノートやルーズリーフを使って準備することは、集団指導の教え方の工夫と言えます。

集団指導 指導の工夫②

ホワイトボードはノートの幅をイメージして分割する

集団指導の教室イメージ

板書案を生徒のノートやルーズリーフに合わせて作成することとつながるのですが、ホワイトボードや黒板に書く時の横幅は生徒のノートの幅をイメージして使うようにすると、生徒はそのままノートに写せるようになります。これも集団指導での教え方の工夫の一つです。

アルバイトする塾によってホワイトボードや黒板の大きさは異なりますが、比較的大きいサイズのものならば、2~3分割にして使用すると良いでしょう。比較的小さいサイズのものを使っている塾の場合は、2分割にするかそのままの幅をノートに見立ててホワイトボードや黒板に書くようにしましょう。

栄光ゼミナールでは

栄光ゼミナールの場合は、教室によって差はありますが多くの教室ではホワイトボードは2~3分割で使用することができます。スペースの余裕を持って書くことができます。

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集団指導 指導の工夫③

使用する色のルールを決める

集団指導の授業でホワイトボードマーカーやチョークは必需品です。授業で使用する時には必ず色のルールを決めて、生徒に伝えましょう。ずっと黒色ばかりや白色ばかりなど同じ色で書き続けていると、集団指導の授業中や家に帰ってからノートを見直した時に、生徒はどこが重要なのか理解することが出来ません。

「この色はこんな時に使う」というルールを生徒にしっかりと伝えておけば、「重要なところがわからない」「どの部分を重点的に復習すればよいかわからない」ということを防ぐことができます。ちょっとしたことですが、集団指導で授業をする場合の工夫の一つです。

なお、ホワイトボードなのか黒板なのか、教室の大きさ、蛍光灯や窓の光のあたり方によって、生徒から見えにくい色があります。集団指導で実際に使う教室でマーカーやチョークで書いてみて、生徒と同様に椅子に座って見やすいかどうかを確かめることをおすすめします。見えにくい色の場合は、文字を書く時には使わずに線を引いたり枠で囲む時に使用すると良いでしょう。

栄光ゼミナールでは

栄光ゼミナールの場合は、ほとんどの教室でホワイトボードを使用しています。黒色・赤色・青色の3色が基本となりますので、マーカーの色のルールは決めやすいはずです。また、ホワイトボードなので、黒板を使用した時のように手や服にチョークがつくということはありません。
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使用する色のルール例

<ホワイトボードの場合>
通常・・・黒色
重要・・・赤色
注意・・・青色 など
※黄色→場合によっては見えにくいことがあります

<黒板の場合>
通常・・・白色
重要・・・黄色
注意・・・赤色 など
※青色・緑色→場合によっては見えにくいことがあります

集団指導 指導の工夫④

強調したい時の項目名やラベル名を決める

「この部分は重要だ」とホワイトボードや黒板上でも生徒がわかるようにするためには、項目名やラベル名を決めて毎回使用すると良いでしょう。「ポイント」「POINT」「重要」「注意」「CHECK」「要復習」など記入してから、説明したい内容を書くようにすると生徒の理解度を上げることができます。項目名やラベル名を決めて使用するということでは、「例」「ex」「参考」なども使っていくと、授業を進めやすくなります。

なお、社員や先輩の塾講師にどんな項目名やラベル名を使って授業しているのか実際の授業を見学したり、直接質問してみても良いでしょう。

項目名・ラベル名の例

ポイント
POINT
重要
注意
CHECK
要復習

ex
参考
関連事項
同意表現 など

集団指導 指導の工夫⑤

重要なところは消さずに残しておく

集団指導の授業をする場合、その日の授業で重要な内容や授業の前半で説明した内容を後半でも使いたい場合は、ホワイトボードや黒板に書いた内容を消さずにそのまま残しておくというやり方もあります。集団指導の教え方の工夫の一つです。何度も同じことを書く必要がありませんし、ずっと生徒の目に入りますので、効率よく生徒の理解度を上げることにつながります。

ただし、塾で使用するホワイトボードや黒板の大きさによっては、書いた内容を残しておくだけのスペースが取れないこともあります。アルバイト先の塾で使用しているホワイトボードや黒板の大きさを必ず確認してください。

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集団指導 指導の工夫⑥

問題演習中の机間巡視を忘れずに行う

集団指導のイメージ(現在は感染症予防対策を行った上で授業を実施)

集団指導の授業では、塾によって授業の進め方に差はあっても授業中に生徒に問題演習をしてもらうのが一般的です。オンライン授業の場合は難しいのですが、対面型の授業の場合は、ずっとホワイトボードや黒板の前にいるのではなく、必ず「机間巡視」を行いましょう。「机間巡視」とは、教室の中を動いて生徒の様子を細かく確認することです。

ただ塾講師が教室の中を動くだけでも、生徒に一定の緊張感を持たせる効果がありますが、机間巡視で重要なのは解いている生徒の様子、問題の解き方や答えを書いているノートを細かく観察することにあります

重要な項目を説明したいのであえて生徒に間違って欲しい場合は、間違っている生徒を指名して答えてもらい、「よいつまづき方をしたね」と褒めてから説明を始める。正解をしっかり出して欲しい場合は、正解にたどりついている生徒を指名して答えてもらい、「よくできたね」としっかり褒める。机間巡視では、一人ひとりの生徒の理解度や定着度を見ながら、同時に授業の次の展開を考えて生徒に間違って欲しいのか、正解して欲しいのかによってどの生徒を指名するかを検討することが重要になります。このように机間巡視は、集団指導の塾講師は必ず行いたい授業の工夫の一つになります。

栄光ゼミナールでは

栄光ゼミナールの場合は、対面型の授業では必ず机間巡視を行うようにしています。授業中に生徒一人ひとりの様子を細かく見ることができますので、集団指導の授業に取り組みやすくなっています。
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集団指導 指導の工夫⑦

指名の順番はランダムにする

集団指導のイメージ(現在は感染症予防対策を行った上で授業を実施)

アルバイト先の塾によるスタイルの違いはあるものの、集団指導の授業は一方通行の講義形式より生徒と対話をしながら進めていく双方向の形式が主流と言えます。そのため集団指導の授業では、塾講師が生徒を指名して答えてもらう必要があります。

指名の方法について塾によって決められたルールがある場合にはそれに従ってください。指名の方法に定まったルールがない場合には、ランダムで生徒を指名する方法がよいでしょう。座席順、氏名の50音順、生徒のID番号順などで指名する方法がありますが、次に誰が指名されるかが生徒に分かってしまう方法では、授業中の集中力をキープするのが難しくなります。次に誰が指名されるかわからない方法であれば、生徒の全員の緊張感や集中力を高い状態でキープして、集団指導の授業を行うことができます。指名のやり方にも工夫が必要なのです。

なお、ランダムな方法で指名をする場合に絶対に注意しなければならないのは、「平等」に指名することです。指名の回数が平等ではなく偏りが出てしまうと、「○○さんばかり指名されてひいきされている」「■■さんは指名の回数が少ないから先生から嫌われている」などと予期せぬトラブルを招くことになります。ひどい場合には、氏名の回数の偏りが原因で、保護者からクレームが入ったり、生徒が塾を替えてしまったりということにもつながります。必ず「平等」「公正」に指名することが重要です。

栄光ゼミナールでは

栄光ゼミナールでは、指名の際には必ず「くん」「さん」を付けて生徒の名前を呼びます。呼び捨てのように高圧的な印象を与えることなく、アットホームな雰囲気を作りながら常に生徒との適度な距離感を保って授業をおこなうためです。
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集団指導 指導の工夫⑧

生徒に「○○ながら」をさせないようにする

集団指導の授業で、特にデビューしたばかりの塾講師で多いのが生徒に「ながら」をさせてそのまま授業を進めてしまうことです。「説明を聞きながらノートを書く」「問題の答えを考えながら次の説明を聞く」「ノートを取りながら質問の答えを考える」など二つの行動を同時進行させてしまうと、特に小学生や中学生の場合は、どちらも中途半端な状態になり、授業の理解度や定着度を上げることが出来なくなくなります。

集団指導の授業では、必ず生徒には一つの行動に集中してもらうことが重要です。「説明を聞く」「ノートに書き写す」「問題を解く」「質問に答える」など、今何をしてほしいのかを塾講師は明確にする必要があります。そのように生徒への伝え方を工夫することで、授業の理解度や集中力を高めることができます。

栄光ゼミナールでは

栄光ゼミナールの場合、このような指導方法については丁寧に研修で伝えていきますので、集団指導の塾講師が未経験の方も安心して勤務ができます。もちろん集団指導の塾講師を経験したことがある方は即戦力でご活躍いただけるはずです。

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集団指導の教え方の工夫とは?【まとめ】

今回は、集団指導での教え方に悩む塾講師の方へ向けて、実際に学習塾で20年以上塾講師をしてきた経験をもとに、生徒の理解度アップにつながる集団指導の教え方8つの工夫を紹介いたしました。

アルバイトする塾によって一度に担当する生徒は10名~30名と異なりますが、複数人数を対象に授業を行う集団指導は、とてもやりがいがあり達成感のあるアルバイトです。一方で、教える生徒の人数が多いため教え方について悩む塾講師も多いものです。悩んでしまったら、社員や先輩の塾講師に相談してみることも重要です。塾講師なら誰もが少なからず同じような内容の悩みを持ったことがあるはずですから、教え方をどのように工夫すればよいかのヒントを得ることが出来るでしょう。

今回ご紹介しました集団指導の教え方8つの工夫をもとにして、ぜひ自分なりに集団指導の教え方を研究し、生徒に信頼される教え方のできる集団指導の塾講師を目指してみましょう。

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栄光ゼミナール
小学生・中学生対象/少人数制の集団指導

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栄光ゼミナールをはじめとし、指導学年と指導形態によってブランドが分かれていますので、自分が得意な科目で自分に合ったブランドを選ぶことができます。集団指導・個別指導は対面型の授業だけでなく、地域によってオンラインでの授業も取り入れています。

栄光ゼミナールの集団指導の場合は、一度に教える人数は平均で10名程度です。一人ひとりをしっかり見て対話をしながら進めていく授業スタイルのため、何十名も一度に担当するということはありませんので、ご安心ください。

現在勤務中の学習塾から別な塾に塾講師のバイト先を替えてみようかなという方、生徒一人ひとりに向き合い対話しながら丁寧に指導ができる栄光ゼミナールで、これまでの指導経験を活かしてみませんか?

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