塾講師のアルバイトで英語が苦手な生徒にどのように英語を教えたらよいか、特に英語長文読解の指導方法に悩む塾講師の方は多いと思います。
今回は、実際に学習塾で20年以上塾講師をしてきた経験をもとに、英語長文読解が苦手な生徒への教え方のポイントを5つ紹介いたします。
塾講師が紹介!英語長文の読解が苦手な生徒への教え方5つのポイント!
実際に塾講師として生徒に教えてきた経験をもとに、英語長文読解が苦手な生徒へどのように教えていけばよいか、教え方の5つのポイントを紹介していきます。
まずは英文法・語い力強化を優先、または英語長文と同時進行で進める
英語長文の読解が苦手な生徒への教え方でまず重要なのは、「文法的な知識」・「語い力」・「英語長文を解く機会(演習量)」のどの部分がネックになっているのかを把握して目標設定をすることです。英語長文を苦手にしている生徒の多くは、同時に英文法の知識や語い力が不足している場合が多いものです。ある程度の文法事項や語い力がないと英語長文を解くことは難しいため、担当している生徒の学年や時期によりますが、まずは文法的な知識や語い力強化を目標として授業時間を割くか、毎週または隔週で英文法と英語長文の授業を切り替えながら同時進行を目標として進めていくのが有効です。
>>英語が苦手な生徒への英文法の教え方についてはこちらをご覧ください
塾講師が紹介!英語が苦手な生徒への教え方7選!【英文法】編
英語長文は短いもので良いので問題数をこなす
英語長文の読解が苦手な生徒の場合、そもそも解いている英語長文の数が不足していることが多いです。2~3パラグラフぐらいの短い英語長文でよいので、生徒が解く問題数をしっかりと確保しましょう。塾の授業でしか英語長文を解かないという訳にはいきませんので、家庭学習の中でも英語長文を解く時間を入れて長文読解の演習量が確保できるように学習計画を一緒に立てるのがベストです。
>>更に詳しく知りたい方はこちらをご覧ください
演習量を確保する
家庭学習の計画を立ててチェックする
普段の学習では英語長文に慣れるトレーニングとして2度読みしてもらう
英語長文の読解が苦手な生徒へ教える場合には、英語長文になれるトレーニングの一環として2度読みをさせるのをおすすめします。まず最初は辞書は使わず前後の関係を見ても意味の分からない英単語をマーカーなどでチェックするだけで読み進めます。英単語の意味を調べるのは一度英語長文を読んでからでOKと生徒には伝えましょう。2度目に英語長文を読む時に、マーカーなどでチェックした単語の意味を調べて、ある程度で構いませんので英文の意味を考えてもらうようにします。
この方法には次の2つの目的があります。①生徒に英語長文を読むのを慣れてもらう目的と、②試験本番ではもちろん辞書を使用せずに意味を考えたり、前後の文脈から意味を予想することになるので、実際に英語長文の問題を解くシミュレーションをする目的です。なぜ2度読みをするのかの目的を生徒に伝えることで、生徒のモチベーションを高めることができます。
普段の学習では英文の日本語訳に挑戦してみる
英語長文の読解が苦手な生徒へ教える場合に、実際の試験では英文を一文ずつ日本語に訳すことはありませんが、日常の塾の授業や家庭学習では英文の日本語訳に取り組むように指導するのが良いでしょう。どうしても英文を日本語訳するのが難しい生徒の場合は、少なくとも英文のS・V(主語・動詞)と修飾部分(特に句・節)をチェックさせて、英文の構造を把握するトレーニングをさせるだけでも有効です。生徒が学校で習っているチェック方法があればそれを使っても構いませんし、特に無いようであれば以下のようにルールを決めて英文を読むように教えましょう。
S・V・修飾部分チェック方法(例)
S:棒線をひく
V:波線をひく
修飾部分:( )でくくる
ディスコースマーカーに注目しながら読んでもらう
英語長文の読解が苦手な生徒へ教えるポイントの最後は、中学生ではなく高校生向けのポイントになります。
英語長文の読解が苦手な高校生に教える場合に、生徒が少し英語長文読解の問題を解くことに慣れてきたらディスコースマーカーに注目しながら英語長文を読むように教えるのが良いでしょう。ザックリで構いませんので、英文同士や段落同士のつながりを把握する練習をしてもらうことになります。なお、「ディスコースマーカー」とは、文章の流れ・構造・文と文との論理関係を表す語句のことで、つなぎ言葉の働きをするものです。
例えば…
①逆接や結論のディスコースマーカー:その後ろが筆者の主張だから重要なのでゆっくり読むようにしよう
②譲歩のディスコースマーカー:「一般論→筆者の意見」の順番に英文が続くので、筆者の意見の部分に注目しよう
③例や言い換えのディスコースマーカー:そこ部分までで自分がある程度意味が把握できている場合(特に問題文を含まない場合)は読み飛ばして構わないし、意味が把握できていない場合は例から言いたいことを把握できるようにしよう など
英語長文の読解が苦手な生徒へいきなり教えてもなかなか定着させるのは難しいかもしれませんので、「以前より英語長文を読むのに慣れてきたかな」「少し英語長文を読むのが早くなってきたかな」というタイミングで教えるのが良いでしょう。また、前の項目でご紹介した通り、生徒が学校で習っているチェック方法があればそれを使っても構いませんし、特に無いようであれば例えば『ディスコースマーカーは[ ]でくくる』とルールを決めてあげましょう。
『ディスコースマーカー英文読解(著者:成田あゆみ/日比野克哉 発行所:株式会社Z会出版)』より
ディスコースマーカー例
【譲歩】of course, indeed, It is certain that…, It is true that…
【逆接】but, however, yet, Although~,…, Even if~,…, not~but…
【対比】while, whereas, some / other, one / another, on the other hand, meanwhile, by contrast
【例】 for example, for instance, including…, such as…
【言い換え】in other words, that is, :(コロン), ;(セミコロン), in short, in a word
【列挙・追加】first / second…last, one / another / the other, in addition, moreover, not only~ but also…
【類似】 just as…, just like…, like…, similarly
【結果・結論】therefore, then, as a result, consequently, ~so that…, hence, thus
[まとめ]英語が苦手な生徒への教え方5選!【英語長文読解】編
実際に塾講師として生徒に教えてきた経験をもとに、英語長文の読解が苦手な生徒へどのように教えていけばよいか、教え方の5つのポイントを紹介してきました。
英語長文の読解が苦手な生徒への教え方としては、英文法や語い力強化も進めながら行う必要があります。生徒の学年や時期によりますが、少しずつ英語長文の読解問題に慣れてもらい、大意がつかめるようになるのが、まずは先決です。その後、英語長文読解の問題演習を重ねていくことで、正答率を高めていけるようになるのが次の段階になります。塾講師の教え方や働きかけ方を工夫することによって、英語長文の読解が苦手な生徒の成績を上げていくことができるはずです。栄光ゼミナールでは、教室での研修を通して社員や先輩の塾講師が今回のご紹介したような教え方のアドバイスをします。
担当している生徒に合う英語長文読解の教え方を自分なりに研究して、英語長文の読解が苦手な生徒のモチベーションや成績が上がるように粘り強く取り組んでいきましょう。
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