就職活動において、塾講師のアルバイト経験はどのように活かすことができるでしょうか。また、それは他業種とは何が違うのでしょう。
塾講師のアルバイトをしていると、塾講師として当たり前にしていることが、他業種やビジネスの場では「特別なスキル」として力を発揮することがあります。
今、塾講師のアルバイトをしている人も、これから塾講師のアルバイトをしてみようと思う人にも、就職活動において活かせるスキルについてご紹介します。
塾講師のアルバイトで得られる就活で活かせるスキルとは
塾講師のアルバイトは、同じ生徒を長期的に担当し、成績の向上や志望校合格などの目標に向けたサポートをすることが主な仕事となります。
日々の定期テストや受験という人生の中でも大きなイベントを共に過ごし、その合否は生徒の将来に多少なりとも影響をもたらします。
そのため、他業種に比べると責任を重く感じるアルバイトであることは間違いありません。
では、この塾講師のアルバイトの経験は就職活動ではどのように活かせるかをご紹介しましょう。
穏やかなコミュニケーション力
新卒採用の中で、もっとも重視されるのは「コミュニケーション力」です。
しかし、この力はすぐに身につくものではありません。
ある程度の長い時間で人と対話をする機会が多ければ多いほど、この力は伸ばすことができます。
塾講師は主に子ども(小学生・中学生・高校生)を相手に授業を行うため、口調が穏やかになりやすい傾向があります。
TPOに合わせた表現ではあるものの、無理に難しい言葉を乱用するのではなく、比較的分かりやすい語彙を用いて話します。
また、常に相手の立場に立って話す癖がつくため、コミュニケーションがとりやすくなります。
面接官もすぐに面接をスタートするわけではなく、雑談から入ることが多いのです。
学生が緊張してガチガチになってしまった状態で話すより、少しでも普段の姿を取り戻せた状態で話せるようにしたいと思っているからです。
塾講師のアルバイトをしていると、生徒と話すためにさまざまなジャンルの「ネタ」を探すようになります。
日頃蓄積している「ネタ」をもとに、面接官と打ち解けるのが早いのは塾講師の特権かもしれません。
自然な笑顔
どんな職業でも欠かせないのは笑顔です。
特に塾講師は子どもたちを前に授業を行うため、表情に対しては常に笑顔を意識しながら行います。
少しでも明るい雰囲気で前向きに授業に臨んでもらうためには、塾講師側が笑顔でなければ成り立ちません。
笑顔が苦手な方も、授業を重ねて子どもたちと接するうちに自然な笑顔を保つことができるようになります。
表情筋が鍛えられるのかもしれませんが、不思議なことにこの笑顔は意識しなくても自然と保てるようになります。
最終面接という誰もが緊張する場でも、自然な笑顔で挨拶ができるのは塾講師経験者特有のスキルです。
意外な質問にもすぐに切り返せる返答力
塾講師は日々生徒との授業中に様々な質問に答えています。
授業内容に関することがほとんどですが、先生として接する以上、よりスムーズに答えられることが求められます。
無言になってしまったり、口ごもってしまったりするとそれだけで生徒たちの不信感につながってしまいます。
同じような経験を重ねることにより、いかなる急な質問に対しても、焦らず答えるだけの余裕と度胸を持つことができるようになります。
これは面接時でも同じで、「質問されたらどうしよう?」と不安になるのではなく、「どんな質問でも答えられる」という自信につながります。
意外と、本人はそこまで意識していないかもしれませんが、質問に対する俊敏な返答力はコミュニケーションをとる上で就活でも大変役立ちます。
相手の目を見ながら話せるプレゼンテーション力
塾講師はプレゼン力が身につく、とよく言われます。
もう少し細かく言うと「相手の目を見て、理解してもらえているかを確認しながら話すことができる力」です。
意外と難しいのが、話を聴く側と目線を合わせることです。
就活生と話していると、多くの学生が人と「目線」を合わせることに慣れておらず、消極的な姿に見えてしまうのが大変残念でなりません。
話は上手いのに、説得力に欠けてしまうのです。
しかしながら、塾講師は生徒たちの目を見て授業を進める必要があります。
むしろそうしなければ生徒たちの本当の理解度はわからないからです。
困った目をしていれば、何か自分の説明で足りないかもしれない気づくことができます。
同じ内容でも、すぐに表現を変えて説明し直すこともできます。
逆に、生徒のうなずきが多い状態であれば、きちんと理解してもらえているという安心感が生まれ、余裕のある授業を行うことができるでしょう。
授業を行うことは、「相手にも理解しやすいように説明すること」であり、これはプレゼンテーションの最も基本的なことです。
就活では何かしら説明を求められる場面も出てきます。そんな時、相手の理解度を把握しながら説明できることは塾講師経験者ならではの強みになります。
時間内に説明できる正しい時間感覚と時間配分能力
塾講師は決められた時間内に授業を行うことが必須であるため、時間に対して非常に敏感になります。
日常生活を過ごす中で、5分や3分がどのくらいの時間の長さなのか考えることは少ないと思います。
しかし、塾講師はこの5分や3分を使って生徒たちに説明をしたり、演習をさせる時間として設定をします。
むしろその積み重ねが授業であり、授業中は生徒にプレゼンしているようなものです。
「5分もある。例題を見せながら説明しよう。」
「あと3分しかないから、大事な部分だけ話そう。」
自分の口調スピードも踏まえたうえで、こんな感じで進めるのです。
はじめのうちはいろいろ失敗を経験するかもしれません。
少しずつ授業の回数をこなすうちに、時間感覚が鋭くなります。
早口になり過ぎないよう、時間内に説明することができるようになります。
就活の場では、「5分間で自己PRをしてください。」「テーマに対して10分でプレゼンしてください。」といった時間制限のあるプレゼンを行う機会があります。もちろん事前に準備や練習を重ねることも大事ですが、塾講師として得た時間感覚や時間配分能力は非常に役立ちます。
就活では、ただ「塾講師のアルバイトをしていました」じゃ足りない。
塾講師のアルバイトは大学生に人気のアルバイトの一つです。
そのため、学生時代に頑張ったことの一つとして塾講師の経験を取り入れる就活生は大勢います。
近年では、塾講師経験者への面接官の質問も変化しています。
「塾講師をしていて失敗した経験はありますか?どう対処しましたか?」
失敗談を聞く企業は多く、塾講師としての経験の中で新しく学んだことや得たものを教えて欲しいという考えがあります。
塾講師アルバイトの失敗を人前で話すのは意外と勇気がいるものです。
ただ、その失敗したことで自分が気を付けるようになったり、新しいルールを決めたり、もっと良い手法を編み出したのであれば、それはあなただけのプラスの経験に変わります。
自分しか経験できなかったものを一つでも見つけてみましょう。
いつの間にか自分を成長させている塾講師のアルバイト
塾講師のアルバイトは就職活動でも活かせる力がたくさんあります。
塾講師アルバイトを経験することで、普段の生活では身につけることが難しい貴重なスキルを、自然と身につけることができます。
そしてこの経験は決して無駄にならず、ビジネスシーンでも役立ちます。
もしこれから塾講師のアルバイトを始めるのであれば、定期的に自分の授業についての振り返りを手帳に記しておきましょう。
こうしておけばよかった、時間はこうすればよかった、など。
思いつくことは全て書き出してみましょう。
書き出すことで自分がこれから何に気を付ければよいのか可視化することもできます。
月日が経ち、就職活動をする時期が来た時に見返すことで、自分の成長に気づくことができます。
自分のことは自分しかわからないので、「自分史」として残してみるのも良いでしょう。
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