勉強をやる気のない生徒のやる気を引き出すには?学習に対するモチベーションが高くない生徒にどのように教えたらよい?
今回は、教え方にお悩みの塾講師の方へ向けて、実際に学習塾で20年以上塾講師をしてきた経験から、生徒のやる気を引き出すためにはどのような教え方をすればよいのか、厳選した9つの教え方を紹介いたします。
生徒のやる気を引き出す教え方とは?
勉強をやる気のない生徒のやる気を引き出すにはどうすればよいのか、塾講師の指導経験をもとに厳選した生徒のやる気を引き出す9つの教え方をご紹介していきます。やる気の低下している生徒からやる気を引き出していくのは、これらの教え方を一つひとつ粘り強く取り組んでいく必要があります。
まず原因を一緒に考える
やる気のない生徒に対して、そのまま指導を続けても当然結果は出ず、成績向上させるのは難しいでしょう。なぜ勉強をする気が起きないのか、何がやる気を奪ってしまうのかを生徒から聞き取り、生徒の立場になって成績が上がらない原因を一緒に考えることが重要です。生徒の話すことを否定することなく、まずはどんどん話してもらいましょう。
聞き取った内容をもとにして、短期的に改善が出来ること・中長期的に改善が出来ることを生徒と一緒に整理して、自主的に取り組んでいくきっかけを作っていきます。
小さい目標を決める
いきなり高い目標を設定しても、やる気が低下している生徒のモチベーションの向上にはなかなかつながらないものです。最終的に達成したい目標までのプロセスを細分化して、一つひとつ達成可能で具体的な小さい目標を決めてあげましょう。その小さい目標を達成することができれば生徒をしっかり褒めましょう。仮に達成することができなければ、「○ページまではしっかりできたんだね」「○問まではちゃんと解けているね」などとちゃんとできたことを見つけて褒めてあげ、課題を一緒に考えてあげましょう。
到達目標
(例)志望校に合格する
到達目標に至るまでの目標をどんどん細分化
・教科・・・英語の成績を上げる
・テスト・・・定期テストの英語の得点を70点以上取る
・出題形式・・・長文読解の問題を解けるようにする
・カテゴリー・・・文法と語彙力を身につける
・ペース・・・短めの長文問題を1週間で4題解く
・単元・・・関係代名詞のテストを80点以上取る
・カテゴリー&ペースの組み合わせ・・・基本的な英単語を1ヶ月で400個覚える⇒土日は復習にあてるため1日20個ペースで覚える
一緒に頑張ろうというスタンスを見せる
学習意欲の低下している生徒に対して「勉強しなさい」「問題を解きなさい」「宿題をやりなさい」と一方的に言うだけでは、生徒のやる気の向上にはつながりません。塾講師自身も「先生と一緒に頑張ろうね」と生徒と一緒に取り組んでいくというスタンスを見せて、できたら生徒を「よくできたね」「ちゃんとできてすごいよ」「部活が忙しいのに頑張ったね」などしっかり褒めることが重要です。
同じような質問を何度も受けることがあるかもしれませんが、「前にも教えたよね?」「まだ覚えていないの?」「何度も同じことを言わせるなよ」などと言うことは絶対NGです。生徒のやる気が出ず成績が悪い・成績が上がらない原因は塾講師の教え方にも問題があるかもしれません。生徒がせっかく頑張っているわけですから、塾講師も一緒に頑張って何度でも粘り強く丁寧に説明してあげましょう。
授業以外でも生徒に声を掛ける機会を増やす
やる気の低下している生徒には、特に授業以外の時間でも積極的に声を掛けていきましょう。話をする内容は学校生活の様子であったり、趣味や部活など勉強以外のことでも構いません。何気ない生徒との会話の中から、塾講師と生徒との信頼関係が築かれて、やる気を引き出すきっかけが見つかることがあります。
ただし、過度に生徒のプライベートに踏み込むのはよくありませんので、適度な距離感が大切です。また、聞き取った生徒の情報は必ず社員に報告をしておきましょう。もちろん生徒としては他の塾講師に言って欲しくない内容もあるはずですので、情報の管理と共有には注意が必要です。
小さい成功体験を積ませる
学習に対するやる気が低下している生徒には、基本問題や少し難易度を下げた問題を解いてもらい、小さい成功体験(できた・わかった・解けた)をどんどん積ませるのがよいでしょう。成功体験を積み重ねることで、生徒は自信を取り戻して、再びモチベーションが高まり積極的にやる気を出して学習に取り組むようになります。問題の難易度を調整していけば、生徒の定着度や習熟度を上げていくことができます。
>>更に詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください
こまめに演習を取り入れて小さい成功体験を積ませる
結果ではなくプロセスを褒める
生徒のやる気が低下している場合、勉強してもなかなか結果が出ずに、点数や順位が伸び悩んでいて成績が上がらない状態の可能性が高いと言えます。このようなケースでは、良くない結果や悪い成績だけに注目して課題を指摘しても、生徒のやる気向上につながらないことが多いものです。
生徒が勉強を頑張って取り組んでいる姿勢であったり、今回はどこまでは出来ていたのかなど、途中のプロセスの部分をしっかり褒めてあげましょう。その後に、次はどの部分を取り組めばよいか課題点を伝えて、子供のモチベーションを高めていくのが重要です。
>>更に詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください
褒めて生徒のモチベーションを上げる
理解が曖昧な部分を見つけてわかるまで解説する!
生徒の理解が曖昧な部分をそのまま放置して授業を進めても、生徒はわからないところがどんどん雪だるま式に増えていってしまいます。そうなると、勉強に対するやる気がますます低下して、テストで結果を出したり成績を上げていくことは難しくなってしまいます。
生徒がどこまで理解していてどの部分から理解が曖昧になっているのかを、授業中の質問・問題演習・単元テストなどで細かく観察して、曖昧な部分を見つけて解決していくことが重要です。子供の理解が曖昧なのは塾講師の教え方に問題があるかもしれません。覚えが悪いなどと考えるのは絶対NGです。
場合によっては、どこがわからないかがわからない状態になっている可能性もあります。そのような生徒に対しては、そもそも理解があやふやになってしまったところまでさかのぼって説明してあげましょう。または、前学年や前々学年の問題演習を通して生徒の理解度を把握し、説明するところを見つけて指導しましょう。理解できる部分が増えていくことで、生徒のやる気を引き出していくことが出来ます。
演習量を確保する!
塾講師の指導を受けて授業中に生徒が「わかった!」と思っても、その指導だけで定着することはありません。定着しなければテスト結果や成績につながらず、当然生徒のやる気にもつながっていきません。授業中や宿題として問題演習を行い、「わかった」と思ったことを定着させて、自分でできるようにする必要があります。
塾講師は限られた授業時間の中では完全に定着させることが出来ないということを前提に考えて、必ず生徒の演習量を確保するようにしましょう。生徒が正解をすることで定着度や理解度を見ることが出来ますし、成功体験を積ませることも出来ます。成功体験を積むことで生徒からやる気を引き出すことが出来ます。
家庭学習の計画を立ててチェックする
授業で指導したことを定着させて生徒からやる気を引き出すためには、演習量を確保することが重要だとお伝えしました。しかし、宿題として問題演習を生徒に「やってきなさい」と指示するだけでは十分ではありません。問題を日割りにするなどして家庭学習の計画を立てることで、生徒は取り組みやすくなります。一日に取り組む問題の分量を調整することで、生徒の集中力をキープしやる気を引き出すことが出来ます。また、日割りにすることで、成績を上げるために不可欠な家庭学習の習慣をつけていくことが出来ます。
次の授業の時に学習計画の進捗状況を確認して、計画通りできていれば「よくできたね」と生徒を褒めてあげましょう。仮に計画通りに行っていなかった場合は、「△曜日はしっかりできていたね」「■の教科はしっかりと取り組めていたね」など、生徒ができたところまではしっかりと褒めた上で、できなかった原因を一緒に考えて次はどうすれば良いかを生徒に決めてもらうと良いでしょう。間違っても「なぜ計画通りにやれないんだ」「決めたことがなぜできないんだ」などと叱責するのは絶対に避けましょう。生徒は委縮してしまい、さらに勉強のやる気が低下していくだけです。
なお、学習計画を立てる際には、やることをあまり詰め込みすぎないようにするのがポイントです。詰め込み過ぎている場合は、何らかの理由で計画が一つでもずれてしまうことで全ての計画がずれてしまい、途中でのリカバリーが難しくなります。時間に余裕を持って計画を組むか、何もないブランクの時間など適度に「遊び」の時間を作っておき、予定よりも早く終わったり計画通りに進んでいればその時間は生徒が自由に使ってよい時間とします。仮に計画通りに進んでいない場合はその時間を使ってリカバリーできるようにしましょう。塾の宿題以外にも学校の宿題もありますし、生徒の部活や習い事にも配慮して学習計画を立てましょう。
生徒のやる気を引き出す教え方【まとめ】
今回は、教え方にお悩みの塾講師の方へ向けて、生徒のやる気を引き出すためにはどのような教え方をすればよいのか厳選した9つの方法を紹介してきました。
塾講師の教え方や働きかけ方によって、やる気のない状態から生徒のやる気・モチベーション・学習に対する取り組みを変えていくことができます。
ぜひ自分なりの教え方を研究して、生徒のやる気や成績が上がるようにあきらめず粘り強く取り組んでみましょう。
栄光ゼミナールで塾講師のアルバイトをしてみよう!
首都圏の一都三県を中心に北海道・宮城・栃木・京都など約570教室を展開している学習塾『栄光ゼミナール』『栄光の個別ビザビ』『大学受験ナビオ』をご存知でしょうか?
『栄光ゼミナール』
小学生・中学生対象の集団指導
『栄光の個別ビザビ』
小学生・中学生・高校生対象の個別指導
『大学受験ナビオ』
高校生対象の個別指導
栄光ゼミナールをはじめとして、指導学年と指導形態によって塾のブランドが分かれていますので、自分が得意な科目で自分に合ったブランドを選ぶことができます。個別指導・集団指導は対面型の授業だけでなく、オンラインでの授業も取り入れています。
栄光ゼミナール・栄光の個別ビザビ・大学受験ナビオでは、これまでの指導ノウハウをもとにして、授業の進め方や生徒への上手な教え方など詳しく丁寧に研修でお伝えしていきます。
現在勤務中の学習塾から別な塾に塾講師のバイト先を替えてみようかなという方、生徒一人ひとりに向き合いじっくりと丁寧に指導ができる栄光ゼミナール・栄光の個別ビザビ・大学受験ナビオで指導経験を活かしてみませんか?