個別指導では、塾によって人数は異なりますが、講師一人に対して生徒1名~多くて4名までを担当します。個別指導で生徒に指導する時には、どのようなポイントに注意して一人ひとりを教えたらよいのでしょうか?
今回は、個別指導での教え方にお悩みの塾講師の方へ向けて、実際に学習塾で20年以上塾講師をしてきた経験から、個別指導で指導する時に大切にしたい指導のポイント6選を紹介いたします。
個別指導の教え方で大切なポイント6選とは?
個別指導では、アルバイトをする塾によって生徒の人数は異なるものの、一般的に講師一人に対して生徒1名~多くて4名までを担当する1対1~1対4という方式が主流です。説明と演習を交互に繰り返していくスタイルになります。それぞれの生徒に対してどのような点に気をつけて指導するのが良いのか、個別指導の教え方で大切なことについて紹介していきます。
まず大切なのは生徒との信頼関係
個別指導でまず大切なのは「生徒と信頼関係を作る」ことです。ただ単に教え方のテクニックだけ磨いて自分なりに授業がうまくいったと思っても、生徒との信頼関係が出来ていなければ、生徒のモチベーションアップや成績向上には結びつきません。これではむしろ授業が分かりにくいとか教え方が悪いなどと言われかねません。
生徒に話しかけてコミュニケーションをしっかり取り、質問に丁寧に答え、生徒が正解したらちゃんと褒めてあげることで、生徒との信頼関係を作っていきましょう。そうすれば、生徒はあなたの授業を真剣に集中して聞いてくれますし、学習に対するモチベーションも上がります。そして成績向上にもつながっていくはずです。話をするのは、授業時間以外や学習以外のことでも問題ありません。
授業を頑張って受ける生徒を目の前で見ることで、今度は塾講師自身のモチベーションも上がります。塾講師のアルバイトにやりがいを感じることもできるでしょう。教え方の工夫と生徒との信頼関係構築が好循環を生み出していくことにつながります。
こまめに演習を取り入れて小さい成功体験を積ませる
個別指導の授業では、一気に予定している内容を教えてしまうのはあまりお勧めできる教え方ではありません。生徒に説明する内容を少なめにして、すぐに問題演習で確認していくこまめに演習を取り入れるスタイルが大切です。こうすることで生徒の理解度を細かく把握することができます。また、塾講師の教え方が悪く、生徒にとってわかりにくい部分が無かったかを確認することもできます。
演習してもらう問題選びにも工夫が必要です。いきなり難易度の高い問題よりも、基本問題や少し難易度を下げた問題を生徒に解いてもらうことで、小さい成功体験(できた・わかった・解けた)をどんどん積んでもらうのがよいでしょう。小さい成功体験を積み重ねていくことで、生徒は学習意欲が高まり積極的に勉強に取り組むようになるでしょう。
授業中や宿題で解いてもらう問題の難易度をコントロールしていけば、生徒の定着度や習熟度を上げていくことができます。
褒めて生徒のモチベーションを上げる
生徒は褒められるとうれしくなって意欲的に学習に取り組むようになります。特に信頼している塾講師から褒められればなおさらうれしいものです。問題に正解したり成績が上がっている時はモチベーションを高い状態でキープしやすいですが、間違えたり成績が伸び悩やんでいる時は学習意欲も下がりがちです。生徒のモチベーションが下がっている時に個別指導の授業でどのような教え方をしても成績向上にはつながりにくいものです。
個別指導では、生徒が正解した時に必ず褒めるのはもちろんですが、間違えた場合も良い点を見つけてしっかりと褒めることが大切です。ただ「ダメ」「不正解」「どうしてできないの?」などと言うのではなく、必ずなぜその答えになったのかの理由を確認して「ここまでは良かったよ」「途中の考え方は合っていたね」「この部分は頑張っていたね」と良い点を見つけて褒めてあげましょう。そうすることで、生徒のモチベーションを下げることなく学習に取り組むことができます。
個別指導では生徒一人ひとりとしっかりと向き合うことができますので、直接生徒を褒めることは大切なポイントです。
正解そのものよりヒントや考え方を伝える
個別指導で生徒に教える時のポイントは、正解そのものよりも正解に至るためのヒントや考え方を伝えることです。授業中に塾講師の説明を聞いて生徒がわかったと思っても、まだ定着はしていません。実際に生徒が自分で問題を解くことで理解度や定着度が上がっていきます。
塾講師は生徒が自分で問題を解くための、自分で正解にたどり着くためのサポート役となる必要があります。正解をそのまま教えるだけでは、生徒が自分で問題を解けるようになるのは難しいため、解くためのヒントや考え方を伝えることが大切です。個別指導の授業でヒントや考え方を伝え、生徒に問題を解いてもらい正解することができれば「よくできたね」「自分で最初から最後まで解くことができたね」と褒めてあげましょう。問題を解く考え方を伝える時には、理科なら図解してみたり、社会特に歴史なら流れや背景を伝えるなど教え方に工夫をすると生徒の理解度は上がります。
なお、塾によって一度に担当する人数が異なるのでずっと一人の生徒のことを見ているのは難しい塾もあるかもしれませんが、ヒントや考え方を伝えた後で生徒が問題を解いている時には、例えば数学なら途中式がしっかり書いてあるか、国語や社会なら漢字のとめはねは大丈夫かなども注意して見ることが大切です。
生徒から質問を受けた場合も同様に、正解だけをすぐに伝えるのではなく、ヒントや考え方を伝えて、実際に生徒自身が正解までたどり着くようにしてあげると良いでしょう。
家庭学習の計画を立ててチェックする
個別指導の授業で教えたことを定着させるためには、授業以外での演習量を宿題として確保することが大切なポイントになります。しかし、宿題の問題演習を生徒に「やってきなさい」と指示するだけでは十分ではありません。宿題を日割りにするなど細分化して家庭学習の計画を立てることで、生徒は宿題に取り組みやすくなります。一日に取り組む問題の分量を調整することで、生徒の集中力をキープし学習意欲を引き出すことが出来ます。また、1日にまとめてではなく日割りにすることで、成績を上げるために不可欠な家庭学習の習慣をつけていくことが出来ます。
次の授業で学習計画の進捗状況を確認して、計画通りできていれば「よくできたね」「忙しいのに頑張ったね」と生徒を褒めてあげましょう。計画通りに行っていなかった場合は、「○曜日はしっかりできていたね」「□の教科は計画通りに取り組めていたね」など、生徒ができたところまでをしっかりと褒めた上で、計画通りにできなかった原因を一緒に考えてあげましょう。計画通りに進めるためにどうすれば良いかは、塾講師が勝手に決めてしまわずに生徒に決めてもらうと良いでしょう。間違っても「なぜ計画通りにやれないんだ」「決めたことがなぜできないんだ」などと叱責するのは絶対に避けましょう。生徒は委縮してしまい、学習のモチベーションがどんどん低下していくだけです。
塾講師が右利きの場合は生徒が見やすい位置を把握する
個別指導では、塾講師と生徒との座る位置が塾によって異なります。一般的なのは生徒の横に塾講師が座って授業をするスタイルです。この塾講師と生徒の位置関係では、仮に塾講師が右利きだった場合に生徒が塾講師の右側に座ると、塾講師の右手でノートやルーズリーフなどに書いている内容が隠れてしまい見えにくくなってしまいます。
このようなケースでは、塾講師自身の座る位置や体勢を生徒に対して斜めにするか、少し後ろに下がって指導すると生徒から見やすい位置取りになります。ちょっとしたことですが、個別指導では大切なポイントの一つです。もちろん塾講師が左利きの場合は生徒が左側に座る時に同様の工夫が必要になります。
個別指導の教え方で大切なポイントは?【まとめ】
今回は、個別指導での教え方にお悩みの塾講師の方へ向けて、教える時に大切にしたい指導のポイントを紹介いたしました。
アルバイトする塾によって一度に担当する生徒は1名~4名と異なりますが、じっくりと一人ひとりの生徒に寄り添いながら教えることが出来るのが、個別指導の特長です。
今回ご紹介しました個別指導の教え方の大切なポイントをもとにして、ぜひ自分なりに個別指導の教え方を研究し、生徒に信頼される教え方のできる個別指導の塾講師を目指してみましょう。
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