ひととおりの研修を経て、いざ実践へ・・・。誰でも一番初めに授業を担当する時や初めて担当する生徒と話す時はとても緊張するし、不安な気持ちになりますよね。今回は塾講師が感じたことのある「不安」な気持ちについて、どのような気持ちの切り替えをすれば良いのかご紹介します。
塾講師が不安を感じる時はどんな時？
人が不安を感じる時の多くは、経験したことのないことに挑戦したり、予測できないことに立ち向かう時です。
未知の領域へ一歩出すときは勇気がいりますし、先が見えないことに対して不安を感じることと思います。
塾講師は授業を行ったり、生徒とコミュニケーションを取りながら進めていくのが仕事ですが、初めての授業・初めて会う生徒との接し方に対して不安を感じるようです。
一番最初に授業を担当する時
実は塾講師の中でも一番不安を感じる時は、「一番最初に授業を担当する時」です。
このコラムを見ている方の中にも、これから初めての授業デビューを迎える人がいるかもしれません。
不安を抱えたまま何もしていないよりは、その不安を少しでも解消できるように行動に移した方が不安の大きさは変わってきます。
初めての授業に対して、先輩講師たちがどのように乗り越えたのかをご紹介しましょう。
・予定している授業内容をもう一度復習する
初めての授業をすることに感じる不安の一つに、生徒からの質問に答えられるかどうか不安になることが挙げられます。もしここに不安を感じるのであれば、予定している授業内容を見返してみましょう。自分の中で少しでも疑問に思っていたところがあれば、そこを解消させると安心します。視点を変えれば、講師自身が疑問を持ちやすい内容や問題は、生徒自身もつまづきやすいところです。
・授業の流れをイメージする
基本的な教え方については模擬授業を行ったり、先輩講師の授業を見学したりするなどしてある程度の流れはわかっている段階だと思います。
ただ、実際の生徒に教える時、うまく進められるか不安という声もよく聞きます。
そんな時はこれまで研修で指摘されたことや、先輩の講師の方の進め方を思い出してみましょう。
授業に対する最終的な目的は、「生徒に理解してもらうこと」です。
ここは忘れないようにしましょう。
基本的な授業の流れは、どの学習塾でも大きな差はないと思います。
一般的な流れをご紹介します。
※塾によって進め方は若干異なりますので、研修時に聞いた内容を復習をしておきましょう。
導入部分：丁寧に説明をする。
難しい言葉は噛み砕いて説明すると良い。
例題解説：一つずつ解き方を見せながら説明をする。
類題演習：例題の解き方を参考に問題を解いてもらう。
演習解説：答え合わせをしつつ、正しく解けているか確認をする。
間違えている問題についてはもう一度説明をした上で
ヒントを出しながら再チャレンジを促す。
とてもスムーズに見えますが、実際は一つひとつ講師が発する言葉の後に、生徒のリアクションが入ります。
生徒たちは説明されたことがきちんと理解できればしっかりうなづいてくれます。
その時、言ってはいけないのは「わかった？」または「大丈夫？」という言葉です。
この聞き方は、「わかった」・「わからない」の２択になってしまい、生徒によっては完全に理解していなくても「わかった」と言ってしまうことがあります。
これでは意味がありません。
そのため、「ここまでの説明でわからないところはある？」と聞いてあげると、生徒は答えやすくなるでしょう。
個別指導で担当する生徒との相性が気になった時
個別指導の場合、近い距離感で接するため生徒との相性が心配で不安になるそうです。
多くの個別指導塾では、教室長が生徒との面談を終えた後、この子はあの先生に合うだろうと考えた上で組み合わせを決めています。
個別指導で勤務している方に、不安を感じる時とその時にどんなことをしているのか教えてもらいました。
やはり初めて会う生徒との相性は気になるし、会うまでは不安になりますね。
個別指導の講師歴 1年3か月
新しい生徒を担当することが決まった時には、教室長にどんなタイプ(大人しいか賑やかか)で、部活や習い事はどんなことをしている子なのか、勉強面以外の情報を確認するようにしています。
初回授業時には、その子の部活動や趣味に合いそうな話題も用意しておくようにしています。事前情報が少ない場合は、初回授業の時に自分から聞いちゃいますね。生徒とのコミュニケーションにも役立つし、生徒の方も緊張しながら塾に来ているので、その場の雰囲気が和みます。
私が生徒の初回授業時に気を付けていることは、生徒が塾に来たら笑顔で明るく挨拶して迎えることです。生徒の方も担当の先生って誰だろうって不安な様子で来るので、「私が君の先生だよ！」っていう意味を込めて生徒を席まで案内します。途中、ここが自習室、ここはお手洗いね、という感じにミニ塾ツアーみたいなのもしています。こういう話をしていると、自然に生徒と話せるようになります。
個別指導の講師歴 9か月
個別指導ならではの不安要素は、生徒との相性です。
いくら教室長やシステムが相性判定をしてくれているとはいえ、本当に合うかどうかは不安になりますよね。
ここで大切なのは以下のポイントです。
・生徒情報をしっかり引き継いで授業に臨む
何も情報がないままに初回授業を迎えるのは講師としても不安です。
新しい生徒を担当することになった際は、教室から生徒情報を教えてもらえるはずですので、しっかりメモしておきましょう。
授業時や生徒とのコミュニケーションをとる時も役に立ちます。
・生徒への明るい挨拶
生徒も初めての授業の日は緊張しながら不安な気持ちで教室に来ます。
明るく挨拶をしてもらえるだけでも、自分の居場所を見つけられたような感じになります。
これは初回授業に限らず、どんな生徒でも同じです。
ぜひ積極的に教室に来る生徒さんには挨拶をしましょう。
集団指導で生徒の反応がイマイチな時
実は授業中の生徒の反応が不安という集団指導講師は多いようです。
集団指導をメインで担当している方にどんな時に不安を感じるか、その対処方法を教えてもらいました。
授業で説明している時、うなずいて聞いている生徒が一人もいないと不安になりますね。
集団講師の講師歴 2年2か月
そんな時は同じ言葉でもう一度説明するのではなく、もう少し噛み砕いた表現を入れて説明し直すと、生徒の反応に変化が出てきます。
やっぱり子どもたちがうなずいて聞いてくれていないと、こっちが不安になるものです。
集団指導の場合は、一度に多くの生徒に向けて授業を行うため、それぞれの生徒が理解できたかどうかが不安になります。
特に、重要なポイントを説明している時に、生徒たちの表情があまり浮かない様子だったり、首をかしげている子がいると不安感は倍増します。
そのまま続けてしまってよいか悩むこともあると思います。
こんな時の対処法をご紹介します。
・表現を変えて説明しなおす
この対処法が一番効果的です。
特に集団指導の場合は、同じクラスであっても理解度にばらつきがあることもあり、全員が同じ説明方法で理解できるかどうかはわかりません。
そのため、同じ意味ではあるけれどもっとやわらかい表現にしたり、図や絵を書き足しながら説明することで生徒たちの理解につながる場合もあります。
目の前の生徒たちの表情を読み取りながら変化させていくと良いでしょう。
塾講師の不安は事前準備で和らぐこともある。
塾講師のアルバイトで初授業デビューを迎えるにあたり、誰もが感じる「不安」を全て消し去ることはできません。
しかし、自分が不安に感じていることの根底部分が何なのかを考え、事前に準備したり、これまでのやり方を変えていくことは出来ると思います。
どうしても授業を行うことに対して不安な方は、あなた自身が塾で選考を受けて「採用」されていることを忘れないでください。
この人なら授業を任せられると判断された上で採用されているので、ここは自信を持って授業を行っていただきたいと思います。
もしミスをしてしまったら？
塾講師として勤務する中で、何か自分が誤ったことをしてしまった時。
こんな時は、気づいた時点で必ず教室の責任者に報告をしましょう。
例えば、宿題の範囲を間違えて書いてしまった・報告書を渡さずに生徒を返してしまったなど、どんなに些細なことでも自分のミスは早めに上司に報告をするのが一番です。
小さなミスも重なれば大きなミスとなり、学習塾全体のイメージを悪化させてしまいます。
また、ミスをしたときは不安な気持ちでいっぱいになると思いますが、学習塾の責任者や先輩の講師たちがきっとあなたを助けてくれますよ。
栄光ゼミナールでは不安を少しでも解消できるような研修をします！
首都圏を中心に約570教室を展開している学習塾『栄光ゼミナール』をご存知ですか？
栄光ゼミナールでは、小学生・中学生・高校生を対象に、自分が得意な科目で授業を担当していただきます。
集団指導・個別指導・オンライン指導など、自分に合った指導形態も選べます。
栄光ゼミナールでは初期研修では基礎的なマナーや生徒とのコミュニケーションの取り方等を実施します。
その後、授業の進め方や模擬授業等を行います。
特に初めての場合は本記事のような不安を感じる方が多いため、実際の授業の具体例等を入れながら模擬授業を行っています。
ある程度大丈夫となれば
授業担当時はスーツを着用していただきますので、私服のように毎回服装で悩むことはありません。
塾講師に興味のある方、まずは栄光ゼミナールに応募してみませんか？
